『魚がし三代目 千秋』 スペシャルB
「アラとクエの食べ比べ」 07/02/03
 待ちに待った「アラとクエの食べ比べ」です。この二つを食べ比べるなんてのはおそらく一生のうちで今日だけでしょう。どちらも普段は食べることのない高級食材です。
 関東では「アラ煮」というと「魚の身を取った後の頭と骨を煮た汁」でしょう。そして相撲の九州場所などでお相撲さんが食べることで有名になった「アラ鍋」これは「アラ」という魚の鍋と言われていますが、実は・・・このアラは本当の名前は「クエ」なのです。じゃあ「アラ」と言う魚は存在しないのかというと・・・いるのです。しかしこのアラという魚は水揚げされる量がほとんど無く一般の人が目にすることはまずあり得ないのです。だからこの二つを食べ比べるなんて事はこれまたあり得ない。企画を立ててくれた店長の小川さんありがとう!
 今回のアラは約8kgが2本で、クエはなななんと38kgもあったそうです。クエは9日前に仕入れて熟成させていたとのこと。まだ来週にでも店に行けば食べられるかな(笑)
 アラは今年になってから築地への入荷が全くなくて困ったそうです。しかし数日前に二日続けて1匹ずつあったので買ったとのこと。楽しみです。

アラとクエをネットで調べてみました
アラ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/ara.html
http://takasagomaru.sakura.ne.jp/nihonkai/index.html/ara.html

クエ
http://www.zukan-bouz.com/hata/mahata/kue.html
http://wakayama-kaisanbutsu.com/

この日のアラもクエも上のサイトで買ったものではありません
築地で小川店長が仕入れたものです
さて、ではこの日に食べた料理です

アラのウロコの唐揚げ
 えっ?ウロコ?そんなもの美味しいのか?と思いながら食べてみると・・・うまいっ カリカリしててお菓子みたい(笑)コロモの味と油の味と皮の味そしてウロコの食感がいい感じです。
 クエのウロコでもやってみたそうですが、ウロコが大きくて堅かったので食べても美味しくなかったそうです。
アラとクエの内臓煮
 アラとクエの胃とか腸などを煮たものです。美味しいんですが・・・どれがアラでどれがクエなのかわかりません。食べ比べ・・・られません(笑)少しコリっとした感じの部分と少し苦みがあってかなり美味しい。

お造り
 手前がアラで向こう側がクエです。アラはかなり白身魚らしくさっぱりとしています。クエの方が脂がのっていますね。味わいもかなり深いものがあります。ただこれは熟成の日数にもよるかもしれません。アラは仕入れから2,3日だったそうです。
煮付け
 右がアラ、左がクエです。アラの方がかなり弾力がありますね。クエも弾力があるのですが、ある線で箸がすっと通る場所があるようです。どちらもちょっと堅めの肉質でかなり味があります。刺身もいいけど煮付けを食べたときには顔がほころびました。私はこの煮魚が好きです(笑)じゃあアラとクエのどっちの方が好きかって?うーん・・・どっちも(爆笑) 

ちり鍋
 皿の上の右側がアラで左側がクエです。しかし、ここまで食べてみてわかったことは、この二つの魚大きさこそかなり違いますがどっちも美味いっ。しかも味の違いはあるものの全体的な傾向としてはかなり似てます。人によっては「全く違う」と言うでしょうけどね。
 周りの他のテーブルではアラから入れて食べていました。理由は脂が少なくさっぱりしているのでアラから入れた方が味がわかりやすいからですが・・・私たちはうっかりクエから入れてしまいました(^_^;)
 コラーゲンたっぷりのプリプリしている部分もあります。

雑炊
 ものすっごく味が出ていてめちゃくちゃ美味しい!全部のテーブルの雑炊を食べた店長の小川さんから「このテーブルが一番味が出ている」と言われました。きっと最初にクエを入れて煮込んだ状態になったからでしょう。ケガの功名?(笑)
 最後に「茂助の甘味」が出たのですが・・・写真を撮り忘れましたm(__)m

私なりの結論としましては、違いはあるもののかなり似ている部分も多く黙って出されたらたぶんわからずに食べてしまいます(笑)今日は比べてるからわかりました。少なくともこの二つを食べ比べるなんてことは一生のうちでもう無いでしょうから、どちらであっても美味しくいただきます(笑)

煮付けをまた食べたいなぁ・・・お店でやってくれないかなぁ




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