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手ぶれ補正カメラとぶれ対策のいろいろ


 写真を撮るときの『ぶれ』には二種類あります。まず、写真を撮るときカメラが動いてしまい写真が流れたようになってしまう事。これが一般的に言われる『手ぶれ』です。そして、人が速く動いたり、車やボールなど物が速く動く場合にも画面が流れたようになります。これは『被写体ぶれ』です。
 この二種類の違いは前者の『手ぶれ』は写真全体がぶれますが、後者の『被写体ぶれ』は背景はぶれずに動いている人(物)だけがぶれます
 また、撮影するときにズームを『望遠』にしているとぶれやすくなります
 これらのぶれを軽減するために色々なカメラが発売されていますが、それ以外にもぶれを軽減する方法がありますのでそれを紹介します。中には何も使わないでどのカメラでも出来る方法もありますので試してください。


 カメラに搭載されている『手ぶれ補正機能』とは手ぶれを『軽減』させるためのものであり『なくす』ためのものではありません


ぶれの種類 対策方法 長所 短所 備考
手持ち撮影でカメラが揺れる 
(画面全体がぶれている)
カメラ内部の補正 光学式 レンズやCCDを揺れと反対方向に動かす事でぶれを軽減 高画質 コストが高い
(最近ではかなり安価になった)
最近主流の方法
シャッター速度でおよそ4段階の効果がある
電子式 撮像板に写ったものを電気信号で補正する コストが安い 画質が悪い 低価格のビデオカメラに多い
明るいレンズを使う 一眼レフで明るいレンズを使う
小型カメラの場合は明るいレンズ付きのカメラを選ぶ
高画質
手ぶれ・動きの速い場合の両方に有効
コストが高い 小型のモノでは写真カメラよりもビデオカメラの方が明るい可能性がある
ストロボを使用する ほとんどのカメラにストロボは内蔵されている 簡単・高画質 人間はきれいに撮れるが、背景は暗くなってしまう カメラによっては短所を補う機能を搭載しているモノもある
持ちやすいカメラを使う グリップ付のカメラや一眼レフ 比較的低コスト あまり小型(薄型)化できない 小型カメラの場合は持ち方で対処
正しい姿勢でカメラを持つ  グリップのあるカメラはグリップを握る
 脇を締めてカメラが動かないようにする
無料、どのカメラにも共通で効果がある 常に気をつけなくてはいけない この2つを気をつけるだけで手ぶれ防止機能付きのカメラと同じだけの効果があります
シャッターをゆっくり押す あわてないこと
重いカメラを使う 一眼レフなど重いカメラは手ぶれが出にくい(“重い物は動きにくい”ということです) 長く持っていると疲れる 近くに重い物とガムテープなどがあれば一時的に“手ぶれ対策ができる”ただし持てる範囲で(笑)
シャッター速度を速くする 撮影感度を高くする 撮影感度が高くなるとシャッター速度が速くなりぶれにくい 手ぶれ・被写体ぶれの両方に有効 ノイズが出やすい 最近では高感度のカメラが増えてきた
ISO12800というモノも有り
ジャイロ装置 地球ゴマと同じ原理
地球ゴマとは(ウキペディア)
かなり安定する 重く、高価、小型化が難しい ジャイロスタビライザー
スタビライザー 大きく高価な物は映画の撮影にも使われている かなり安定する 安定度は大きいが、高価・装備が大きい グライドカムステディカム
撮影する人・物の動きが速いのでぶれる
(建物などはぶれていないが動いている物だけがぶれている)
明るいレンズを使う 一眼レフで明るいレンズを使う
小型カメラの場合は明るいレンズ付きのカメラを選ぶ
高画質 コストが高い
シャッター速度を速くする 撮影感度を高くする 撮影感度が高くなるとシャッター速度が速くなりぶれにくい 手ぶれ・被写体ぶれの両方に有効 ノイズが出やすい 最近では高感度のカメラが増えてきた
ISO12800というモノも有り



なぜ撮影感度を高くすると手ぶれや被写体ぶれを軽減できるのか?
 撮影感度を高くすると、少ない光量でも撮影ができるようになります。そのためシャッター速度を速く(短く)することができるのです。
通常はISO100〜200が標準ですが、高感度カメラになるとISO800〜12800のものまであります。たとえばISO100でシャッター速度が1/8秒の時、ISO1600に設定するとシャッター速度は1/125秒にすることができます。シャッター速度が速くなると、手ぶれだけではなく速く動いている人や物もぶれにくくなります。
 逆に短所は少ない光量で撮影するので撮像板のノイズが出やすくなり、画面がザラザラした感じになります。


撮影するときの姿勢
悪い姿勢 正しい姿勢 携帯電話や小型カメラの場合
カメラが不安定になりぶれやすい グリップのあるカメラはグリップをきちんと持って、脇は締めて身体に着けるようにします。そして、シャッターは焦らずゆっくり押しましょう。 小型のカメラや携帯電話のカメラ機能の場合はグリップがありませんので、脇を締めて身体に着けるようにするほか、シャッターは押すと言うよりも、上下にゆっくり挟むようにしましょう。
 せっかくカメラに手ぶれ防止機能があっても正しい姿勢で撮らなくては『宝の持ち腐れ』 『猫に小判』です。『慣れていない人でも手ぶれをしないための機能』とも言えますが、正しい姿勢でゆっくりシャッターを押すようにすればもっと綺麗な写真が撮れますよ。




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