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明るいレンズとは


 カメラのCMやカタログを見ていると時々『明るいレンズ』と書いてあります。これはどういう事でしょうか?



実際に明るいレンズとそうでないレンズではどの違うのか比べてみました
DHR-CX550VというビデオカメラとNEX-VG10にF1.4のレンズを付けたものの比較です
カメラの性能差もありますがレンズの性能の差は確実に違います



答えを最初に言いますと

    レンズの明るさ(F)=焦点距離(o)÷レンズの直径(o)

 レンズが大きくなると明るさを表す数字は小さくなり明るいレンズと言うことになります。
カメラを作るとき明るいレンズの方が良いのですが、コストもかかるため撮影に支障がない程度の暗い(小さい)レンズを使うことが多いです。

 計算はレンズの直径で行います。しかしが半分になると面積は4倍になり、入ってくる光の量なので4倍明るいと言うことになります。なぜならば直径が2倍になると面積は4倍になり入ってくる光の量も4倍になるからです。およそですが2倍になる数字を並べますとこうなります。



カメラの絞りがこの数字で並んでいるはずです。一眼レフカメラをよく使う人は気づいたかも知れませんね。
 カメラを選ぶ場合レンズの明るさが 2〜2.8 ならば明るいレンズと言えるでしょう。一般的には2以下のレンズはかなり少ないです。カタログを見る場合の単位は 『 F 』 を使います。焦点距離が『 f 』 なので間違えないようにしましょう。

 例:F2.8(W)〜F4.9(T)
     これはズームを一番広角(Wはワイドの略で『広角』)にすると、
     レンズの明るさが2.8 
    一番望遠(Tはテレの略で『望遠』)にすると
     レンズの明るさが4.9と言うことです。
     先ほどの計算でわかるようにズームレンズの場合広角と望遠では
    明るさが変わる場合が多いです。
    (一眼レフの高いレンズでは変わらない場合もあります。)

 レンズが明るいと何が良いのでしょうか?

   @ 少しでも暗いところで撮影できる。
   A CCDの電気的な画像ノイズを減らすことができる。
   B 望遠レンズの場合、背景が大きくボケて綺麗な写真になる。
   C スポーツ写真の場合、少しでもシャッター速度を速くできる。

 逆に気をつけなくてはいけないことは、ピントの合う範囲が狭くなる事です。特に望遠レンズでは気をつけましょう。・・・でも、オートフォーカスで使いますよね。

 またデジカメの『焦点距離35o換算』とはでも少し触れましたが、撮影面(CCD)を小さくすることで焦点距離を短くすることが出来る。そうすると同じ明るさのレンズが小さくなるのでカメラの小型化が進み、携帯にカメラが付くようになりました。

 注意:実際のレンズの直径を測ってもこの計算通りになりません。理由はこれは一枚のレンズを使った場合の理論値で、実際のレンズは何枚もレンズを使って複雑になっているからです。ただし、レンズが大きくなると明るいレンズであることには変わりがありません。
 またズームレンズは焦点距離が変わるので、さらに複雑です。




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